五感で家電を知る。「Miele Experience Center 表参道」
ブランドの歴史や哲学をお伺いした前編に続き、ミーレ・ジャパン マーケティング部の酒井葉子さんとストアマネージャーの𠮷川亨太(よしかわこうた)さんにご案内いただきました。

社会の変遷とリンクした食洗機の需要
――ミーレ製品の中で、人気のものをいくつかご紹介ください。
酒井葉子さん(以下、酒井):日本国内のお客様に一番親しんでいただいているのが食洗機です。ミーレ・ジャパンが設立された1992年当時、ビルトインの食洗機をお求めになるのは富裕層や海外生活でミーレ製品を使ったことのある方が中心でした。しかし現在は共働きが浸透し、時短の側面から世代を問わず食洗機を取り入れる方が増加しています。
𠮷川亨太さん(以下、𠮷川):せっかく食洗機があっても予洗いのわずらわしさを懸念される方もいらっしゃいますが、ミーレの食洗機は使用したお皿をそのまま入れていただけます。まずはお湯だけで汚れを落とし、内部の温度が上がって最大限の洗浄力が見込めるタイミングで洗剤を投入することで洗剤の使用は最小限にしつつ、効率的に洗浄ができるのです。食洗機の内部ではこうして言葉にするよりも、はるかに高度なことが自動で行われているんですよ。

酒井:フィルター機能が優れており、洗浄やすすぎの水がきれいにろ過されているのも、予洗いがいらない理由の1つです。水をたくさん使用しているのではないかと思われますが、洗浄1回あたりの最小水量は6リットル(※自動プログラムの場合)とかなり少なく、環境にも配慮しています。
また近年他メーカーでも取り入れている洗剤自動投入システムは、ミーレが世界で最初に導入したものです。

洗うことで衣類をケアする洗濯機
𠮷川:続いて人気なのがドラム式洗濯機です。最近はテレビドラマなどで露出した影響もあり、若い世代からも支持をいただいています。内部に蜂の巣のような六角形の凹凸を施した「ハニカムドラム」が特徴で、これによって衣類が薄い水の膜の上を滑るように動き、優しく洗い上げることが可能です。


𠮷川: 20分で洗えるエクスプレスモードを始め、多彩な機能を備えているのも特徴です。ニットを洗う際に使用する「ウールプログラム」では、薔薇をそのまま入れても、花びらが崩れないほど優しく洗い上げられます。
QOLを向上させるオーブンの魅力
酒井:食洗機や洗濯機に加えて、その魅力を日本のお客様にもっと知っていただきたいのがオーブンです。本社のあるドイツをはじめヨーロッパでは食洗機を超える人気で、ドイツでの普及率は90%を超えています(ドイツ連邦統計局、2019 年)。
焼く、煮る、炊く、解凍などの基本調理はもちろん、一度セットした後は放ったらかしでもそれぞれの料理に最適な温度で複数の調理を並行して行なえます。その間に他の作業ができるので、タイムパフォーマンスの向上にも貢献してくれますよ。

酒井:日本食の調理にも適していて、同じ庫内で茶碗蒸しを作りながらご飯を炊くこともできます。昨年は税込33万円と、お求めやすい価格のオーブンも登場しました。導入を迷われている方には、まずこちらを取り入れてみてほしいですね。

コーヒーマシンもビルトインする時代に
酒井:またミーレではビルトインのコーヒーマシンも販売しています。ストックしたコーヒー豆をその場で挽いて抽出した本格派のコーヒーが、ワンタッチで完成します。

𠮷川:豆コンテナが3つあり、1つ目はエスプレッソ、2つ目はカプチーノ、3つ目はカフェラテというように、ドリンクメニューごとに豆を割り当てられるので、自宅でプロのバリスタの味が再現できるんです。

五感をフルに活用してミーレの調理家電を体験
東京に3店と名古屋、大阪、神戸にある「Miele Experience Center」ではミーレの最新家電を体験できるほか、月に数回製品の魅力をより深く知れる体験会やイベントが行われています。
酒井:「クッキングレッスン」では、ミーレのオーブンに精通したスタッフが参加者と交流しながら、2時間半の実演形式でその便利な機能や活用法をご紹介しています。最後には作った料理を実食いただけるので、まさに目で見て味わっていただける会といえます。


酒井:参加者は調理家電を既にお持ちでさらに理解を深めたい方や、購入を検討中の方などさまざまです。レッスンに参加して、すでに愛用されている他の方に『絶対に便利だから買った方が良い!』と太鼓判を押され、ご購入を決心されるお客様も多くいらっしゃいます。

――ブランドとしての今後の展望はありますか?
酒井:ありがたいことに家電を全てミーレで統一する “オールミーレ” の需要がどんどん高まってきています。だからこそ日本のお客様には定番の食洗機や洗濯機だけでなく、冷蔵庫やオーブンといったキッチン家電の魅力をもっと知っていただきたいですね。同時に長期使用を想定したサポート体制をより強化し、これからもお客様の生活に長く寄り添っていきたいと考えています。

取材の際、目の前で淹れていただいたコーヒーが大変美味しかったのが印象的でした。こうした家電を日常生活に取り入れることで、暮らしがより豊かになるであろうことがうかがえます。
ユーザーの生活に徹底的に寄り添ってきたからこそ、次々と新たな製品や機能が生まれるのだと実感します。ミーレが提供する “体験” を求めて、ぜひ皆さんも「Miele Experience Center」を訪ねてみてください。

酒井 葉子 Yoko Sakai
ミーレ・ジャパン株式会社 マーケティング部 ブランド担当 2005年ミーレ・ジャパン株式会社に入社。入社以来、一貫してブランドコミュニケーションに従事する。現在は、PRを中心にブランディング業務を担当している。

𠮷川 亨太 Kota Yoshikawa
ミーレ・ジャパン株式会社 Miele Experience Center表参道 ストアマネージャー 2018年ミーレ・ジャパン入社。2023年より表参道店のストアマネージャーに就任する。豊富な製品知識とわかりやすい説明で、海外製品に不安を持つお客様にもご安心いただける接客が好評。ストアマネージャーとして人材育成にも力をいれている。

Miele Experience Center 表参道
東京・南青山の根津美術館の向かいに建つ、ミーレの直営店。定番から最新のものまで多彩な製品を取り揃えている。専門のコンサルタントに相談しながら購入を検討できるほか、定期的に体験会やイベントを開催しており、その名の通りミーレ製品を “体感” できる。 東京都港区南青山 4-23-8 営業時間:11:00-18:00/定休日:水曜日・夏季・年末年始 miele.co.jp