デザイン性の高い家具をトータルにコーディネート。「カッテラン・イタリア東京」

2024.11.08

モダンスタイルの空間に上質なアクセントを添える「カッテラン・イタリア」の家具。前編ではブランドの歴史と代表的な商品、デザイン哲学をお伝えしました。今回の後編ではショールームを訪れ、その魅力を深掘りしていきます。

目黒通りに面した、ガラス張りの「カッテラン・イタリア東京」。周辺は都内有数の高級住宅地で、近隣にお住まいのお客様にはとても便利なロケーションです。前編に続き、日本でカッテラン・イタリアを展開する株式会社モーリコーポレーションの家具事業部マネージャー、大谷浩之さんにお話を伺いました。

建築的かつインパクトある足の造形が特徴のダイニングテーブル「Lancer Keramik(ランサー・ケラミック)」。

家具をトータルにコーディネート

――フロアごとの特徴を教えていただけますか

大谷:1階は新作を中心に置いています。ミラノサローネで発表されて、カッテラン・イタリアのヴィチェンツァの工場で制作された後、約半年を経て日本に入ってきますので、こちらにある商品はほとんどが2023年に発表されたものになります。2024年の新作は来年早々に入荷予定です。

ダイニングテーブル「Maxim Argile(マキシム・アルジル)」は、粘土で造形された3枚の花弁のような足。土特有の自然な色合いと質感も魅力。

大谷:地下1階は、定番シリーズを中心に展開しております。お客様ができるだけ具体的にインテリアをイメージしやすいように、実際のお部屋の配置に近い形で家具をお見せしています。

クロスしたスチールの足がカッテラン・イタリアらしいダイニングテーブル「Stratos Keramik Premium(ストラトス・ケラミックプレミアム)」。

希少性の高いイタリア家具を探し求めて

――お客様はどのような方が多いですか?

大谷:6〜7割が都内にお住まいの方です。マンションのケースも増えていますが、割合で行けば戸建てにお住まいのお客様が多いです。

――どのような家具をお探しの方がお見えになりますか?

大谷:嗜好的には、他のお店にはないものを探し求める方が多いようにお見受けします。実は日本で購入できる “Made In Italy” の家具は意外に少ないんです。特にダイニングテーブル。唯一無二のデザインとセラミックの種類の豊富さに関しては、これだけ揃うところは他にないと思います。

自然の大理石に近い石目模様のセラミック

大谷:カッテラン・イタリアのセラミックはすべて大理石調の模様です。石目模様の表情によってラグジュアリーさが演出できると同時に、自然の大理石よりも熱や傷に強いのもセラミックが優れている点です。

豊富なバリエーションが揃う石目模様のセラミック。

――お客様がダイニングテーブルを探してこちらに来ると、他にも家具がいろいろあるわけですね。

大谷:はい、家具の種類としてはほとんどのアイテムを取り扱っています。トータルなコーディネートがご覧いただける売り場の広さと、商品の豊富さには自信を持っております。

大谷:実はご自宅をリフォームもしくは新築される際、お客様が優先的に検討されるのはキッチンなんです。カッテラン・イタリアの正規代理店である弊社では「クチーナ」というキッチンブランドを展開しております。ですので、クチーナの代官山ショールームでキッチンを選ばれた後に、その色味ですとか仕様を社内共有した上で、インテリアのトータルコーディネートをお勧めできるのも他社にはない利点です。

モダンスタイルの空間にアクセント

カッテラン・イタリアは、スチール加工を得意とする工場から始まった家具のメーカー。あらゆる製品にその卓越した技術が惜しみなく使われています。

大谷:セラミックとスチール、レザーとスチール、木材とスチールなど、異素材との組み合わせも特徴です。また、スチールで型を取ることで、ガラスや粘土などの自由自在な造形が可能になります。

ミラーガラスをキルティングのように加工した「Atrium Keramik(アトリウム・ケラミック)」。

大谷:『床はタイル敷き、壁は石張りにして、スタイリッシュなお部屋にしたい』。そのようなモダンスタイルの空間がお好きな方であれば、ガラスやセラミック製の家具は非常に親和性が高いと思います。

――BEARSのオフィスでは、ガラストップのセンターテーブルと、ソファを採用させていただきました

センターテーブル「nido(ニド)」。鳥の巣にインスパイアされたというスチールの足は、カッテラン・イタリアの技術を体現したデザイン。

大谷:カッテラン・イタリアは、ソファのブランド「arketipo firenze(アルケティポ・フィレンツェ)」をグループ会社に吸収して、お互いの商品をコーディネートして展開しています。ご購入いただいたのは「Auto-Reverse(オートリバース)」という、クッションがリバーシブルになったモデルです。アルケティポ・フィレンツェの中でも代表的な商品で、10年近く継続しているロングセラーです。

BEARSの「Auto-Reverse(オートリバース)」。クッションはグリーンのレザーとグレーのファブリックの2色使いになったもの。

機能性を超えたところに豊かさがある

最後に大谷さんが考える豊かさについてお伺いしました。

――輸入家具の分野で経験の長い大谷さんからご覧になって、『日本の住空間がこうあったらいいな』と思われることはありますか?

大谷:日本の常識からすると、家具は “家の道具” 。使い勝手や機能をつい求めがちのように感じます。けれど、イタリアの家具はもちろん機能性はありながらも、デザイン性も大事にしている。機能だけではない “インテリア性” が、もっと日本でも評価されていくといいですね。日本人は柔軟に取り入れる姿勢があるので、日本のインテリアはさらに変わっていくのではないかと希望を持っています。

大谷:もうひとつはスペースの広さです。日本の住宅はリビングダイニングを広く取っていても、それ以外が狭い傾向があるんです。しかし豊かさを求める上では、階段、廊下、玄関などのスペースも広くする必要があるのではないかと思います。何故かと言うと、図面上はお部屋の中に3mのテーブルが配置されていても、搬入経路が確保できないために家具が入らないんですね。

カッテラン・イタリアの工場がある敷地内のショールーム。

大谷:イタリアの家を例に挙げますと、エントランスが非常に広いです。チェアや小さな丸テーブルがあって、お客様をお迎えするスペースになっています。花や緑を愛でたり、外の空気を感じながらくつろげる空間としてパティオ(中庭)を設けているお宅も多いです。

大谷:機能的には一見無駄とも思える空間が、実は豊かさにつながってくる。そういう意味では、リビングダイニング以外のスペースが広くなると、居住空間を含めて豊かさがもっと生まれてくるのではないかと。家具業界のブランドマネージャーたちは皆同じ意見を持っています。

いかがでしたか。

 “リビングダイニング以外のスペースも広く取ること” が豊かさにつながるというのは、家具の専門家ならではの貴重なご意見でした。来年はベッドルームの家具の展開も予定しているというカッテラン・イタリア。どんなデザインが登場するのかとても楽しみです。

前編記事:独創的な技術とデザインで世界が注目する「カッテラン・イタリア」

DATA

大谷 浩之 Hiroyuki Otani

2018年株式会社モーリコーポレーション入社。 cattelan italia JAPANの法人セールスを経て、現在は全店のセールスマネージャーとして従事する。さらにプロモーションやマーケティングの取り組みを行っている。




カッテラン・イタリア東京店

目黒通りに面した都内唯一のショールーム。
4フロアで構成された店内は、定番から新作商品まで洗練されたコーディネートを楽しめる。同グループであるCUCINAのキッチンに合うダイニングテーブルの提案を行うほか、arketipo firenzeの商品を取り扱っている。
※ご案内をご希望される方は事前予約がおすすめです。

〒152-0004 東京都目黒区鷹番1-2-6
cattelanitalia.jp

Text by Kyoko Hiraku
Photo by Eiji Miyaji
Edit by Saori Maekawa
         

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