インテリアはキッチンからはじまる。代官山ショールームで体験する「CUCINA」の魅力

2024.10.25

日本のカスタムキッチンの代表ブランドとも呼ばれ、洗練されたハイエンドなデザインで多くの人に愛される「CUCINA(クチーナ)」。その魅力を体験するべく、代官山のショールームを訪ねました。前編に引き続き、企画開発部の奥村知子さんにご案内いただきます。

キッチンだけでなく、暮らしをトータルに提案するショールーム 

2024年に入って岡山や札幌に新たなショールームがオープンし、日本各地に販路を広げるCUCINA。数あるショールームの中でも代官山は初期に建てられ、今年で開店30周年を迎えます。各階には同じクチーナグループに属する「cattelan italia(カッテランイタリア)」の家具も展示。キッチンだけでなくリビングダイニングや洗面所、ウォークインクローゼットやベッドルームに至るまで、住空間をトータルに提案している点が特徴です。

フロア毎にテーマが異なる展示の数々

館内は地下1階から4階まであり、各フロアにはそれぞれ異なるテーマが設定されています。4階は別荘をコンセプトにした、アイランドキッチンが中心の空間。カウンターに座り、ワインを片手に出張シェフと会話しながら食事を楽しむ様子が想像できます。同じ天然木の突板を使用したカウンターや造作棚が、空間に一体感を生み出しています。

キッチンで際立つブロンズの水栓。近年は自宅で過ごす時間の増加したことから、グレーやグレージュといった優しいニュアンスカラーや、マットな艶消しの塗装のニーズが増加したことは前編でもお伝えしましたが、ブロンズはそんなムードに馴染み、スタイリッシュに決めてくれる素材です。

キッチンを臨む賑やかなペンダントライトは「cattelan italia」によるもの。

洗面化粧台や照明など思いがけない出会いも

リビング空間には同様のテイストに揃えられた洗面化粧台や浴槽が並ぶリラクゼーションコーナーが併設。特に洗面化粧台は使う人によって理想のスタイルが全く異なることから、ショールームの各所に様々なテイストのものが展示されています。

左手に見えるのは、煙突や換気設備を一切必要とせずマンションでも設置が可能なバイオエタノール暖炉。※浴槽はイメージ展示です。CUCINAでは取り扱っていません。
洗面化粧台も豊富なバリエーションを取り揃えている。 

奥村知子さん(以下、奥村):キッチンのみを取り扱うショールームだと思われることが多いのですが、私たちは暮らしにまつわるものを幅広くご提案しています。キッチンを目当てに訪れたお客様が、思いがけず別のアイテムでお気に入りを見つけて、一緒に選ばれていくこともあります。こちらに展示されているもの以外にも様々なご提案が可能ですので、気軽にご相談いただきたいですね。

3階はグレーを基調とした、上質でありながらインダストリアルなムードが漂う空間。向かいのカウンターテーブルはコンパクトながら食事には申し分のないサイズで、料理をしながら座っている家族やパートナーとの会話も弾みそうです。

近年は自宅で過ごす時間が増えたことにより、容量の大きい冷蔵庫の需要も高まっているとのこと。グレーの木目調キャビネットにメタリックのビルトイン冷蔵庫がマッチしています。

あえてキッチンが主役ではない空間も 

2階には、マンションのリノベーションを想定して作られた展示スペース。夫婦2人の生活をイメージし、あえてキッチンを最小限にすることで、他のスペースをゆったりと使える空間作りを提案しています。ここにあるキッチンには薄めのフィオレストーンを使った天板やハンドルのないキャビネットが採用されており、シンプルかつ機能的なデザインに仕上げられています。

奥村:ショールームには様々な方がいらっしゃいますが、お客様に共通しているのは、本物へのこだわりを持っていらっしゃることです。単に料理ができれば良いということではなく、自分がどんな暮らしをしたいかを真剣に考え、デザインにおいても使いやすさにおいても妥協しない方が多いですね。もちろん料理は最小限で良いということであれば、コンパクトなものを選ばれるもの1つです。

社員自らキッチンを使うことで、その素晴らしさを伝える

1階には広い住宅をイメージしたリビングダイニング空間に、ダークグレーと白の色味を抑えたアイランドキッチンをコーディネート。左手に見える「cattelan italia」の木製のダイニングテーブルともマッチした上品な空間です。

キッチンの天板と奥の壁面に使用されているのは、砕いたクオーツを再成型して作られるシーザーストーン。天然大理石のような風合いや高級感がありつつも、水や汚れを吸い込みやすいという天然石の欠点を克服した、近年人気のある素材です。大きな窓から光が差し込み、人が集まるのに適したこちらの空間では、社内の研修やイベントなどを行う機会も多いそう。

奥村:会社としては、社員自らがキッチンを実際に使ってこそ、よりお客様にその魅力をお伝えし、お客さまそれぞれに合った最適なご提案ができると考えています。料理が好きなスタッフも多いので、こちらのキッチンを囲んで料理を作ったり、“CUCINAのある暮らし” を体感していただけるイベントを行ったりもしています。

家具のような感覚でキッチンを選ぶ

地下1階には、キッチンの他に面材のサンプルがずらりと並ぶ打ち合わせスペースもありました。1つ1つのサンプルには、CUCINAが誇る塗装の技術が存分に発揮されています。

奥村:面材のサンプルは小さな面積で見ても実際の仕上がりがなかなかイメージしづらいので、大きめのサイズでご覧いただけるようにしています。キッチンの扉と天板の組み合わせはもちろんのこと、お部屋の床や壁とのバランスも重要ですので、ご納得いくまで何度もこちらへ足を運ばれる方も多いです。お部屋のトータルコーディネートを提案する各階の展示も、イメージを広げる手助けになると思います。

最後に、ブランドの今後の展望をお伺いしました。

奥村:これからも『一人一人のお客様ときちんと向き合う』という点は変わりません。お客様の中でなんとなくしかイメージできていない “理想のキッチン” を実現するお手伝いをしていければと思っています。そのためにはプロフェッショナルとして、素材や機器のトレンド、時代のニーズを掴み続けていく必要がありますね。

徹底的にお客様に寄り添い、求められたことに最高の技術で応えるCUCINA。ショールームの中を巡ることで、自分でも気づかなかったこだわりが見えてくるかもしれません。キッチンを中心に、暮らしを彩るアイテムが揃う代官山ショールームに、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

前編記事:理想のキッチンを実現する、国産ブランド「CUCINA」

DATA

奥村 知子 Tomoko Okumura

株式会社クチーナ 企画開発部 2016年株式会社モーリコーポレーション入社。 代官山ショールームでのプランナーを経て、現職にて広報、全国クチーナショールームの企画などブランディング全般に携わっている。




CUCINA 代官山ショールーム

東京都渋谷区の旧山手通り沿いに建ち、今年で開店30周年を迎える関東唯一の直営ショールーム。 CUCINAが手掛けるキッチンを実際に見ながら、専任のプランナーとともにカスタムメイドキッチンのイメージを膨らませることができる。 同じクチーナグループに属する「cattelan italia」の家具も展示されており、リビングダイニングや洗面所まで含めた住空間全体の提案も行っている。
〒150-0035 東京都渋谷区鉢山町15‐1 モーリコーポレーション
※ご案内をご希望される方は事前予約がおすすめです。
cucinastyle.jp

Text By Natsuki Numao
Edit By Saori Maekawa
Photo By Eiji Miyaji
         

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