水まわりから豊かさを。世界中から良質な商品が揃う「セラトレーディング」
洗面化粧室やキッチンなど生活する上で欠かせない水まわり。家族全員が毎日使う大切な空間であるにも関わらず、日本では “隠す場所” とされており、家の隅に設置する傾向がありました。しかし昨今は “見せる場所” としての意識が高まっています。そこで今回は水まわり業界のパイオニアともいえる「CERA TRADING(セラトレーディング)」に伺いました。
価値観が多様化し始めた時代に創設
セラトレーディングが創設されたのは、経済の膨張期である1986年。海外メーカーの商品が日本の市場に数多く参入してきた影響もあり、人々がファッションやインテリアのデザイン性を重視し始めた時代でもあります。そうした趣向を水まわりにも取り込んでいこうという想いから、親会社であるTOTOのブランドに固執することなく「VOLA(ボラ)」や「HANSGROHE(ハンスグローエ)」などのデザイン性の高い海外ブランドを取り扱う、いわば水まわりのセレクトショップとしてスタートしたのです。
現在は20ものブランドを取り扱っており、さらにはオリジナル商品の開発にも注力。洗面ボウルや手洗器、バスタブ、洗面・手洗器用の水栓をはじめとするさまざまなプロダクトを展開し、水まわりにこだわりを持つお客様から絶大な支持と信頼を得ています。
創設からこだわっている3つの柱
ここからはセラトレーディングの魅力をさらに深掘りするべく、広報担当の宮本真希さんにインタビュー。昨今の水まわりのトレンドや海外との考え方の違いなどを伺いました。
――セラトレーディングではさまざまなブランドを取り扱っていますが、セレクトする上でのこだわりを教えてください。
宮本真希さん(以下、宮本):創設時から大切にしているのは “Design・Quality・AfterService” の3つの柱です。
――3つの柱では具体的にどのようなところにこだわっているのでしょうか。
宮本:まずデザイン面ですが、海外と日本では水まわりのトレンドが異なります。それは住空間や文化の違いが影響するのですが、あくまでも使っていただくのは日本に住んでいるお客様。実際に使う方々の要望と解離があまりないようなセレクトを心がけています。
続いてクオリティですが、セラトレーディングではブランドの選定から販売までに、専門の部署が約1年かけてさまざまな基準で品質をチェックしています。そこで発売に至らないことも当然ありますし、一度は通っても職人が替わることで基準を満たさなくなることもあります。生活に不可欠な水まわりだからこそ、厳しくチェックしているのです。
宮本:またアフターサービスに関しては同じグループ内の「TOTOメンテナンス」が行なっていますが、ブランドからパーツ単位で取り寄せられるかを重視しています。弊社で取り扱っている商品の消耗部品は廃番になったとしてもそこから10年間を目安に供給しているので、万が一故障した際も安心です。
オリジナル商品は日本ならではの生活スタイルを反映
――海外ブランドだけでなく、昨今はオリジナル商品にも力を入れているとお聞きしました。開発を始めたきっかけは何だったのでしょうか。
宮本:ヨーロッパと日本では生活スタイルが全く異なっていたところが大きいですね。例えば日本のトイレに設置される手洗器は、洗面とトイレが同じ空間に置かれる海外では目にする機会がほとんどありません。日本人は綺麗好きで几帳面なところがあるので、水まわりの商材に求める要素も異なります。あくまでも弊社は海外ブランドがメインですが、それだけでは補えないニーズにお応えするため、オリジナル商品も提供しています。
――海外と日本は生活スタイルが違うとのことですが、住宅における水まわりの位置づけに相違点はありますか。
宮本:住宅の図面を見ているとよくわかるのですが、日本は洗面・トイレ・バスルームが狭く、ボックスで区切られ、家の隅に置かれることが多いですよね。一方で海外はリビングのすぐ近くに水まわりがあったり、ベッドから起きてすぐに洗面台があったりします。日本の住宅が狭いことも関係しているのかもしれませんが、海外では住空間のより中心に近い位置に水まわりがあるように感じます。
またバスルームが顕著なのですが、日本はまだまだ合理的なユニットバスが多いのに対し、海外ではほとんど見かけません。タイルを使って作り込んでいる在来工法が多く、水まわりの個別性が高いんです。
“体感・体験” を重視したショールーム
――ここからはショールームをご案内いただきます。一度にこれほどの水まわりアイテムを見る機会はないので圧倒されますね。
宮本:ありがとうございます。ショールームは “FEEL & EXPERIENCE” をテーマにつくっていて、セラトレーディングのイメージや、さまざまな水まわりを体感・体験できるのが特徴です。1階はバスタブであったり新商品を紹介しているほか、キッチン水栓やシャワー水栓の一部は通水しているので、実際に使い勝手や浴び心地をお試しいただけます。
宮本:地下は取り扱いのボリュームが多い洗面アイテムのゾーン。置き型タイプやカウンターに埋め込むタイプなど設置スタイル別に展示しており、ご計画に応じてお選びいただけます。自由に持ち運べる水栓金具のサンプルもご用意しているので、洗面ボウルとの組み合わせを見ていただくことも可能です。
――現在20ブランドを取り扱っているとのことですが、特に人気のブランドを教えてください。
宮本:「VOLA(ボラ)」、「DURAVIT(デュラビット)」、「LAUFEN(ラウフェン)」あたりでしょうか。まず「VOLA」は創設時から取り扱っているデンマークのブランドです。北欧デザインの巨匠であるアルネ・ヤコブセンがデザインした水栓金具は、50年以上も続くロングセラーになっています。またカラーバリエーションの豊富さも魅力です。
宮本:ドイツ発の「DURAVIT」は、ファイブスターの高級ホテルでも使われている有名ブランドです。ショールームを初めて訪れるお客様でも「どこかで見たことがある」とおっしゃる方が多いんですよ。フィリップ・スタルクを筆頭に、世界的に著名なデザイナーが手がけた商品を数多く世に送り出しているのも特徴です。
宮本:スイスの「LAUFEN」もマルセル・ワンダースやコンスタンチン・グルチッチなど、著名なデザイナーとのコラボに積極的なブランドです。技術力も非常に高く、「VAL」シリーズでは陶器の素地にサファイアの鉱物質を練り込むことで、強度を保ちながらも縁を薄くすることが可能になりました。ボウルの内側が広くなることで多くの水を溜めることができる上、スタイリッシュな見た目にもなると好評です。
――セラトレーディングが思う理想の住まいを教えてください。
宮本:家の好きな場所を聞いたときに、洗面所やお風呂を挙げていただけるようになると嬉しいですね。これまで水まわりはシステマチックな商材が一般的でしたが、自分のこだわりを自由に反映させることでより愛着が湧きますし、暮らし全体もさらに豊かになると思うんです。
世界中から厳選した水まわりのアイテムを提案するセラトレーディング。個性豊かなプロダクトがスタイリッシュに展示された東京ショールームに訪れたら、ユニットバスに縛られていたこれまでの考え方を打ち破る、新たな水まわりの可能性にきっと出会えるはずです。
宮本真希 MIYAMOTO MAKI
セラトレーディング 広報 学生時代から美術館巡りが好きで、セラトレーディングが発信する美の感覚に通ずるものを感じて入社。現在は広報を担当している。豊富なラインナップの中で特に宮本さんが気に入っているのが、「VOLA」のブラッククロムの水栓だそう。
セラトレーディング 東京ショールーム
東京ショールームでは、洗面ボウルやキッチン水栓を始めとする水まわりのアイテムを実際に体験・体感できるのが魅力。住宅づくりの参考にもなるおしゃれなディスプレイも要チェック。
東京都港区南青山1-24-3 TOTO乃木坂ビル1F・B1F
TEL:03-3402-7134
cera.co.jp