空間のプロ「リブラスタイル」と理想の住まい創りを語る

2022.10.14

魅力的な物件をもっと “本物” にするための鍵、それはインテリア。

高級物件のリノベーションを多数手がけてきたBEARS社は、インテリアコーディネートやコンサルタントを行う「株式会社リブラスタイル」と、2022年6月よりパートナーシップを締結。数々の新築高級マンションのモデルルームを手掛け、その度に唯一無二の世界観でクライアントや顧客を魅了しているリブラスタイル社とコラボレーションすることで、どんな空間が生まれるのか。

リブラスタイル社の代表取締役・手塚由美氏と、BEARS社の代表取締役・宅間理了が、今回の提携への想い、そして未来への夢を語ります。


出会いは2018年、初対面でデザイン業務の依頼を即決

──おふたりの出会いはいつ、そしてきっかけはどんなことだったのですか?

宅間理了(以下 宅間):昔から私は、新築のモデルルームなどを見て回るのを日々のルーティンにしていまして、美しく演出された物件を見ながら、インテリアデザインに関する知識や情報を自分の中に取り入れるのが常だったんです。

2018年、私が尊敬している建材会社の社長と話をする機会がありました。理想のインテリアついていろいろと語ったところ、『選ぶものひとつひとつが魅力的だとしても、全体のコーディネートが整っていないと、結果的にどのアイテムも輝かない。自分の理想を形にしたいなら、デザイナーにお願いをするべき』とアドバイスをいただきました。その後、その社長が推薦してくださったのが、手塚さんだったんです。

最初に2社で手掛けたのが、こちらの南麻布の物件。フルリノベーションで機能性とデザインを一新

──それ以前は、リノベーションにあたっての建具や建材の選定は、BEARS社内で行っていたんですか?

宅間:そうです。というか、私自身がファブリックから小物まで、すべて選んでいました。日々いろんな情報のインプットはしているので、頭の中には “理想の住まい” のスクリーンショットがたくさん入っているんですが、いざモノを選んで並べてみても、なかなか思った空間には仕上がらなくて。

──手塚さんにとって、宅間さんとの出会いはどんなものだったのでしょうか?

手塚由美さん(以下 手塚):2018年というと、少しずつリノベーション物件が増え始め、今後その方面にも力を入れていきたいと漠然と思っていた時期だったんです。そんなときにタイミングよく宅間社長と出会いました。初めてお目にかかったとき、私が持参したポートフォリオをご覧になってすぐ、「じゃあお願いします」と、デザインの業務依頼を即決してくださって。その決断力は感動ものでした。

宅間:そうでしたね。ポートフォリオを拝見したあとiPadで簡単なムービーを見せてもらって、もうその瞬間に決めました。

プランニングから家具のコーディネート、小物のスタイリングまで行い、完成度の高い空間に仕上がった

──依頼を即決したのは、リブラスタイルの仕事のどんなところに魅力を感じたからですか?

宅間:数々の “高級” と言われるマンションのモデルルームを見てきた私の目から見ても、手塚さんの手掛けた空間は別格でした。理由はそれに尽きるかな。

いろんなインテリアを見る中で自分の中に生まれた “本物” を実現してくれるのは、この人しかいないと。

私は、住空間は人の人生にとても大きな影響を与えると思っていて。私が思う “本物の住空間” には、例えば天然素材の香り、床に立ったときの足の感覚、些細な質感など、目で見えるものだけではない、五感すべてで心地よさや幸福を感じられるものがある。その幸せを住まずして『ここで暮らしたらどんな楽しい人生が送れるだろう』と、想像を膨らませる力があるのが素晴らしいモデルルームだと思います。そして手塚さんが手掛けてこられた空間には、その力がありました。

寝室からLDKを望む

明確なビジョンを持つリーダーの存在が、物件の最終的な良し悪しを決める


──リブラスタイルが持つ “理想の住まいを実現する力” とは、どういったものなのでしょうか?

宅間:私は常に、全てのインテリアに対し、より良いものを選ぶことがベストだと思っていたのですが、そんな気持ちでコーディネートした場合、やりすぎてしまうところがありまして。でも手塚さんは、組み合わせのさじ加減が本当に上手い。

手塚:でもそれは、宅間社長の中に「こういう部屋にしたい」という確固たるイメージがあり、それを明確に伝えてくださるから実現できることなんです。この物件を魅力的にするにはどうしたらいいか、最初から答えを持っていらっしゃる。

プランニングからインテリアデザイン、コーディネート・スタイリングまで手掛けた「東京都庭園美術館」に隣接する住まい

宅間:人生って、一人ひとり違うものじゃないですか。それと同じように、部屋も本質的には “1点もの” であってほしい。私は、その唯一無二の空間で暮らす喜びを一人でも多くの方に伝えたいと思いながらこの仕事をしています。ただBEARS1社だけでは、正直なかなかそれを実現するのが難しかった。だからリブラスタイルさんと組むことで、私のその思いが実現できるのでは、と思ったんですよね。

──手塚さんとしては、BEARSと組んでリノベーション物件を手掛けることの魅力は、どんなところにあるとお考えですか?

手塚:まず、BEARSさんが仕入れるマンションの多くは好立地で、本質的な魅力があるものが多い。そしてそんな物件をほぼフルリノベーションさせていただけるというのは、実はなかなかないことなんです。また、予算などさまざまな制約がある中で、どちらかを選ぶとなったとき、宅間社長は必ず「予算のこともありますが、良くなる方を目指しましょう」と言ってくださる。社長のそのスタンスは、仕事をする上で大きな支えになっています。

宅間:やっぱり、良いものを目指したいんですよ。予算を削って妥協するよりも、良いものは良いという価値観を信じたいし、本物を求める人の後押しをするのが、私の仕事だと思っていますから。

「東京都庭園美術館」内にあるアールデコ様式の「旧朝香宮邸」と、それを取り囲む美しい庭園へのオマージュを込めてデザインした。クラシックとモダンのバランスが素晴らしい

手塚:リノベーションでも新築でも、頼れるリーダーがいるプロジェクトは、絶対に良い物件になる。宅間社長のリーダーシップはまさにそれです。迷ったときに相談すると、即時にズバッと解決策を示してくれる。そのおかげで、BEARSさんとの案件は最初から最後まで一切ブレがない。なので、本当に楽しく仕事ができます。

住戸のリノベーションを超えて、いつか街をデザインできたら


──現在は、このマガジンでも状況をご紹介してる市谷・砂土原のプロジェクトが進行中と伺っています。この先どんなことを手掛けていきたいですか?

宅間:今はまだ一住戸単位のリノベーションですが、そこへ続く共用廊下、マンションのエントランス、更に外観の佇まいなども関わることができたら素敵だな、と思います。そこからマンションの周辺の道路、そしてマンションのある一角を素晴らしい区画にしてみたい……と言っていると、もはやそれは都市計画になってしまいますが(笑)

手塚:でも、私もそれに近い事を考えています。もちろんリノベーションは手掛けていきたいですが、建物自体を一から開発されるような計画に、最初から一緒に参加してみたいです。インテリアデザイナー、あるいはコーディネーターの仕事は、物件の企画が立ち上がってから参加をすることが多いので、その前の段階から関わって、一緒にものづくりができたら嬉しいです。

宅間:楽しみですね。良い未来が広がりそうです。

手塚:こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。

DATA

手塚 由美

リブラスタイル 代表取締役
二級建築士・インテリアコーディネーター
https://librastyle.com

株式会社リブラスタイル
リブラスタイルは、新築マンションや個人邸など主に住宅のインテリアデザインを手掛けています。
それぞれの住まいの魅力と暮らしのストーリーをコンセプトからディティールに至るまでデザインし、様々なスタイルのインテリアを創造します。多くの要素をバランス良く繊細にデザインすることで、暮らす喜びを感じる普遍的なインテリアを目指しています。




宅間 理了

株式会社BEARS 代表取締役

学生時代から不動産界での起業を志し、不動産鑑定事務所、大手信託銀行系不動産仲介会社を経て、2014年株式会社ベアーズリアルエステート設立。2021年株式会社BEARSに商号変更。

Text by Yuki Kono
Edit by Ayako Isetani
Photos by Mitsuo Yamamoto, Fumiko Nakayama
         

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