リノベーションテーマは『真価』。「クレストコート砂土原、時が経つほどに価値が高まる理由に迫る」

2022.09.23

都内の由緒正しき邸宅街 “市谷砂土原” に建つ、総戸数57戸、地下2階付き地上8階建てのマンション「クレストコート砂土原」。こちらの一室を、現在BEARS社がリノベーション中。その様子を全4回に渡ってレポートするこの連載。

 

1回目は、都心であることを忘れるような落ち着きが広がる “市谷砂土原” や、インターナショナルな雰囲気が交差する神楽坂など、周辺地域の魅力をお伝えしましたが、第2回はいよいよマンションの内部へ。解体工事前の室内の様子もご御覧ください。

 

 

高級感と威厳が漂う、迫力のある外観

1987年、竹中工務店の施工で建築されたこのマンション。かつては外国人向けの高級賃貸マンションとして供されており、現在は分譲のレジデンスとして存在しています。

 

巨大なタイルや石をふんだんに使ったグレーのシックな外観には、思わず圧倒されてしまうほどの威厳が。さらに敷地を覆うように植えられた木々も圧巻で、中には6,7階まで届くほどの大木も。それを眺めるだけでも、このマンションの歴史の長さを実感します。

 

エントランスのダイナミックな庇屋根が印象的な御影石張りの車寄せは、路面から大きくセットバックした構造。すべてがまさに、贅の極みという印象です。

 


上・マンションを正面から眺めて。5,000平米近い敷地にたった57戸というなんとも余裕のある配置。/左下・広々とした車寄せはまるでホテルのよう。日々ここを通ることを考えると、思わず胸が弾んでしまいます。/右下・エントランスロビーには季節のしつらえが。取材に訪れたのときは夏を思わせるオブジェが飾られていました。

 

ガラス越しの中庭の眺めは、まるで美術館のよう

エントランスロビーに入ると、左手にコンシェルジュデスク。マンション自体は24時間有人管理で、日中はコンシェルジュが常駐。オートロックを抜けさらに中に入ると、ゆったりとしたソファセットがふたつ置かれたとにかく広い共用ロビーが。ここの壁面にも季節の飾り付けがなされており、マンション側のきめ細やか、かつ温かい気遣いを感じます。

 


左・日中はコンシェルジュがこちらにいらっしゃり、管理人は24時間常駐。セキュリティも万全です。現在は消毒や非接触型の体温計も設置されています。/右・オートロックを抜けた先の共用ロビー。天井が高く、開放感に溢れています。正面には中庭の緑。


そして最も魅力的なのが、大きなガラス窓の向こうに広がる緑が美しい中庭! このマンションは4棟がロの字型に建っていて、その中心にこの中庭があるのですが、小さな滝に小川、美しい植栽、そしてガーデンチェアも置かれており、座って緑に囲まれると、ここが都会の真ん中であることを本当に忘れてしまうほど静か……。おそらく住民の憩いの場としても愛されているのでは、と想像が膨らみます。

 


こちらが中庭。美しく手入れされた植栽を眺めながら水音を聞いていると、これぞ都会のオアシス、という気持ちに。

 

その中庭の奥には、クリスタルを思わせる可愛らしい三角屋根の空間が。ドアを開けて螺旋階段を地下に降りると、中は大きなテーブルが置かれた広い集会室。入口のガラスから自然光が注ぎ込む、とても気持ちのいい空間です。ちなみに全57戸に対して、地下には平置きの駐車場を60区画完備。共有スペースのこの贅沢さ、さすが高級レジデンスといった感じです。

 


左・パーティールームと言っても過言ではない、集会室。奥にはキッチン設備も。管理人室で時間貸しを受け付けているそう。/右・中庭を囲むのは、3面の大きなガラス窓。美しい中庭を眺めながら、各住戸へと進んでいきます。

 

リノベーション前の室内を覗いてみると……

 

それではいよいよ、BEARS社がリノベーションを手がける住戸をご紹介します。南西・南東の角に位置する、ゆとりのある約260平米の4LDK。

 

分譲時の間取り図はこちら。各居室はもちろん、エントランスや玄関ホール、マルチスペースなど、とにかく余裕のあるつくり。(分譲時パンフレットより抜粋 ©東京カンテイ)

 

玄関ホールを通り廊下を右に進むと、圧巻の約51帖のリビングダイニングが! 大きな窓は中庭とは別の共用庭に面しており、背の高い常緑樹がいい塩梅の目隠しに。バルコニーも付いているので、天気のいい日は緑を眺めながら贅沢な時間を過ごせそう。

 

約17帖のマスターベッドルームを含む4つの寝室、収納力たっぷりのウォークインクローゼット、市松模様の床がチャーミングなパントリー付きキッチンに、ふたつのバスルーム……。空間の余裕や高い天井も相まって、このマンションがもともと外国人向けだったことを強く実感します。


上・こちらが約51帖の広さを誇るのLDK。ゆったりくつろぐもよし、友人を招いてのホームパーティーも楽しそう。正面右側のドアはキッチンへと繋がっていました。/左下・ブルーのタイルと市松模様の床がポップな印象のキッチン。ウォール型のデザインに時代を感じます。この対面にパントリースペースが。/右下・メインバスルームは木の使い方が印象的な空間。もうひとつ、これより少し小ぶりなバスルームもありました。


壁・床・天井、あらゆるものを撤去

 

解体工事は2022年7月にスタート。現況の内装や設備、間仕切り壁を撤去し、いわゆる “スケルトン” に近い状態に戻します。室内の各場所がどのように解体されていったか、ビフォーアフターでご説明。さてここからどんな風に変わっていくのでしょうか?

 


(左・before/右・after)玄関と、その右手にあるマルチスペース部分。床が取り払われ、スラブがむき出しになった状態。壁が取り払われたことで、マルチスペースの広さを改めて認識。

(左・before/右・after)玄関ホールをはさみ、左右に廊下が広がる間取り。ちなみに正面のレンガ模様は壁紙です。ここに現状の図面とリノベーションの設計竣工図を貼り、作業を進めます。

(左・before/右・after)リビングは床を剥がし、折り上げ天井も取り外した状態に。キッチンに繋がる壁を撤去したことで、よりLDKに広がりが。


目指すのは、真の価値 = 『真価』のある部屋

 

今回のリノベーションのテーマは『真価』。長く富裕層が邸宅を建てて暮らしてきたこの土地に建ち、約35年の時を重ねてきた「クレストコート砂土原」の持つ由緒、品格、ヴィンテージならではの高級感を継承しつつ、デザインや機能を、現代とのマッチはもちろん、未来を見据えてアップデート。本当の意味での価値を備える物件を目指し、リノベーションをスタートさせました。

 

ローズウッドの建具や天然石といった素材や、LED照明による印象的な光使い、そしてホームオートメーションの導入も検討中。完成するのは2022年12月の予定です。果たしてどんな魅力的な空間に仕上がるのか……。第3回をお楽しみに!

 



こちらがリノベーション後のイメージ間取り図。キッチンがセミオープンになり、すべての部屋にウォークインクローゼットを完備。サニタリースペースが新たに設けられたりといった、気になるディティールもあちこちに。楽しみです!(設計・インテリアコーディネート:株式会社リブラスタイル)
Text by Yuki Kono
Edit by Ayako Isetani
Photos by Fumiko Nakayama
         

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