日常に上質な空間を。「Minotti」の家具とともに暮らす

2023.03.24

Made in ITALYにこだわったものづくりと、空間全体をプロデュースする世界観、そしてハイエンドかつタイムレスなデザインで知られる高級家具ブランド「Minotti」(ミノッティ)

BEARSがリノベーションを手がけた「クレストコート砂土原」でも、Minottiのソファやサイドテーブルなどを導入。前編ではブランドの歴史に加え、独自の世界観やものづくりのこだわりについて教えていただきました。今回の後編では、東京・青山にあるショールーム「Minotti AOYAMA」にフォーカス。モダンでセンスあふれるイタリア家具の魅力に迫りながら、Minottiの家具を日本の住宅に取り入れる際のコツについても紹介していきます。

ブランドの世界観を凝縮したショールーム「Minotti AOYAMA」

――「Minotti AOYAMA」の見どころを教えてください。

Minottiゼネラルマネージャー
益子雄二郎さん(以下、益子):「Minotti AOYAMA」は2017年、青山・みゆき通りにオープンしました。延床面積500平米ほどのガラス張りの2階建てでテラスもあるゆったりとした空間が特徴で、ラグジュアリーな戸建て住宅をイメージしています。

展示しているのはソファを中心にしたリビングにはじまり、ダイニング、書斎、ベッドルームまで…。空間をまるごと提案するMinottiならではの世界観を堪能することができるショールームになっています。また、畳をモチーフにしたショールームの壁やパネル、エントランスの敷石などの内装は、イタリア本社のMinotti Studioによるデザインで、こちらも見どころのひとつ。ショールーム内で使われているオブジェなど小物類もイタリアのインテリアコーディネーターがセレクトしたものなので、イタリアンモダンの真髄を感じていただけるのではないかと思います。

そして、エントランス脇には、アウトドア用のカウチソファやダイニングが。実際に屋外に展示することで、リアルな使用シーンをイメージしていただけるようになっています。

エントランスの敷石のデザインは畳をモチーフにしており、和のエッセンスが感じられる。

――ショールームに足を踏み入れると、ゆったりとMinottiの家具がディスプレイされていて、洗練された空間が広がっています。フロアによってテーマがあるのでしょうか。

益子:1Fは最新のコレクションを中心に展示しています。こちらは、2021年のミラノサローネで発表された「ロジャー」というソファを中心にしたシリーズですが、この年はグレー系がキーカラーだったので、ソファだけでなく、グラデーションになったラグやクッションのカバーリング、コーヒーテーブルの天板、壁のアートなど、全体的にグレーやグレージュのトーンで統一されています。

ひとつの空間にファブリック、レザー、ガラス、石、金属、木材など、いろんな素材がミックスされていて、一見するとまとまりがなさそうに思えるかもしれませんが、素材感や色のあわせ方でMinottiならではの完成された空間になるのです。

2Fでは、定番コレクションに加えて、ダイニングや書斎、ベッドルームなど、住まいを構成するシーン別のコレクションを展開しています。

――リビングは一日の中で一番長く過ごす場所。そんなリビングに置くソファにおすすめのものはどんなものがありますか。

益子:「CONNERY」は、Minottiらしい独特のボリューム感が特徴で、根強い人気を誇るモデルです。座面はファブリックですが、下にレザーを配することでモダンな表情を生み出しています。かけ心地がしっかりしていて、硬さがあって長時間座っても疲れにくいので、ご自宅でリラックスしたい方やご家族とのコミュニケーションにぴったりだと思います。

――ダイニングのテーブルは、モダンなデザインが目を引きますね。まるでホテルにいるかのように感じます。

益子:「WEDGE」というテーブルは、天板が石、脚はメタルですが、斜めにカッティングされた脚が特徴的です。斜めのフォルムがデザイン性を高めるだけでなく影の入り方やメタルの写り込みなどさまざまな表情を生み出し、空間をドラマチックに演出します。こだわりのある人が選ばれる印象です。

――続いてベッドルームのコーナーへ。統一感のある空間ながら、素材やデザインにこだわりが感じられますね。

益子:こちらのベッドは「Lawrence Bed」というモデルです。ヘッドボードにあえて段差をつけたアシンメトリーなデザインになっています。ヘッドボードの素材も左右でファブリックとヌバックレザーを使い分けることで、あたたかみのある表情と奥行きを生み出しました。Minottiではマットレスもオリジナルで開発しており、ソファ同様、適度なやわらかさと体をしっかり支えるクッション性を兼ね備えています。

また、近隣にもう1店舗、「Minotti BOUTIQUE AOYAMA」というショールームもあり、こちらはややコンパクトなフロア構成になっています。限られたスペースでラグジュアリーな世界観を演出したいときの参考にしやすいよう、都心のマンションをイメージした空間づくりをしています。「Minotti AOYAMA」とは展示する家具も異なるので、用途や目的に応じて使い分けていただけるのではないかと思います。

Minottiの家具とともに暮らすことの真価とは

――Minottiの家具を日本の住宅で取り入れる際のポイント、選び方などはありますか?

益子:Minottiに限らずモダン家具のいいところは、どのような個性を持った住宅にも馴染みやすいこと。Minottiの家具が持つさまざまなテクスチャー、質感の組み合わせの妙を上手に活かすことで、空間の雰囲気を壊すことなくマッチすると思います。

新築やリノベーション物件だと、家具一式が必要になるケースが多いですが、どうしても愛着があったり、前のお住まいから持って行きたい家具があるという場合もあるはず。そういったものを活かすのであれば、時間をかけて少しずつインテリアを完成させることを楽しむ気持ちで取り入れていく方法をおすすめしています。Minottiの家具は素材から選ぶことができる受注生産のため、オーダー後納品されるまで半年ほどかかることが多いですし、少しずつ足していくことで、よりイメージに近い空間を作ることができるのではないかと思います。

また、Minottiは空間全体の世界観を提案しているブランドではありますが、選び方によっては、ほかのブランドの家具とのコーディネートも素敵だと思います。そういったご要望にも柔軟に対応しています。

「心地よい洗練された空間に日常的に身を置くことで、マインドが変わっていくことも多いのではないでしょうか」と益子さん。

――最後に、Minottiの家具のある空間の魅力について教えてください。

益子:みなさん、非日常を求めるときにホテルステイを楽しんだり、贅沢な空間に行ったりされると思います。そこで英気を養ったり、新しいアイデアが沸くという方も多いのではないでしょうか。ですが、ほとんどの方にとって一番長い時間を過ごすのは自宅です。毎日過ごす場所だからこそ、自宅がホテルのようにくつろげたり、気分を上げてくれる空間だと心身ともに元気になれるのではないかと思います。日常的に上質な空間に身を置くことで意識が変わっていくことも多いですし、そういった意味でも、いい家具を揃えるという価値観が今後より浸透していくといいなと思っています。

いかがでしたか。ブランドが持つエレガントでモダンな家具が並ぶMinottiのショールーム。家具だけではなく、壁紙や照明、カーテン、ラグやアートにいたるまでトータルで空間が創られ、その魅力に実際に触れながら体験することができます。

毎日を過ごす空間であり、肌に触れるものだからこそ、質感や美意識にこだわることの素晴らしさを実感できるのではないかと思います。ぜひ実際に足を運んで、Minottiが織りなす世界観の素晴らしさやブランドの奥深さに触れてみてはいかがでしょうか。

DATA

益子 雄二郎(ますこ ゆうじろう)

Minottiゼネラルマネージャー
https://minotti.jp/

2005年TOKYOオープンより業務に従事
1000件以上のお客様案件を対応する

Minotti/ミノッティ
イタリアを象徴するモダン家具ブランド。ミラノの北20kmの高級家具産地メーダにあります。アルベルト・ミノッティにより1948年に創業。2018年、70 周年を迎えました。クラシックな木工家具工房から始まり、モダン家具の製造技術を確立したアルベルトの業績をうけ、レナート&ロベルト・ミノッティ兄弟はグローバルなマーケティング戦略をすすめ、国内外で認められるブランドに成長しています。

Text by Hitomi Miyao
Photos by Fumiko Nakayama
         

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