BEARS MAGAZINE に込めた想い〜2周年を迎えて

2024.04.26

2022年2月にスタートしたBEARS MAGAZINE。たくさんの方々に支えていただきながら、創刊2周年を迎えました。今回は特別編として、いつもの記事とは少し趣向を変えて、編集の舞台裏をお見せしながら、BEARS MAGAZINEに込めた私たちの想いをお伝えします。

不動産会社がなぜマガジンを発行?

 
BEARS MAGAZINEは2022年2月にスタートしました。週1回のペースで配信を続け、これまでに約90の記事を掲載しています。

私たちBEARSは、不動産会社として「ものづくりにこだわりたい」、「こんな方に住んでいただきたい」…と、さまざまな想いを持ちながら、物件を仕入れたり、リノベーションをしたりしています。それを何かの形で表現できないかと悩み、たどり着いた答えがマガジンの創刊でした。

BEARSがリノベーションを手掛けた「コープオリンピア」。BEARS MAGAZINEの第1回はこの物件の特集から始まった

 
不動産会社がオウンドメディアを?と不思議に思われた方もいらっしゃったかもしれませんが、単なる物件の広告ではなく、読み物として充実したメディアを創りたい―そんな志を持って、BEARS MAGAZINEをスタートさせたのです。

テーマは「リノベの魔法」、「名匠に迫る」、「都心、街の暮らし」、「Private View」、「Bears Column」の5つ。リノベ物件の魅力やものづくりに情熱を傾けるプロフェッショナルへのインタビュー、街の魅力やヴィンテージマンションに住む方の暮らしなどを紹介してきました。

2年間で一番人気だった記事は?
BEARS MAGAZINE人気ランキング結果発表

これまでで最も多くの方に読んでいただいた記事は、BEARS COLUMN「別荘地から“東京24区”へ変貌する軽井沢」でした!

ユーザー数で累計1位となったBEARS COLUMN「軽井沢」。豊かな自然環境や美術館、インターナショナルスクールなどを紹介している。

 
コロナ禍以降、移住者が急増している軽井沢の魅力をたっぷりとお届けしたこの回は、2位以下と大きく差をつけて堂々の一位に。社内でも「避暑地のイメージが強かったが、住んでみたいと思った」「素敵な美術館があって、次の休みに行ってみたい」などと盛り上がりました。

2位以下のランキングはこちら↓↓

1位 別荘地から東京24区へ変貌する「軽井沢」
2位 皇居に最も近い都心の一等地「番町」
3位 緑に囲まれた理想の未来都市「麻布台ヒルズ」
4位 武家屋敷町の品格を今に留める最高級住宅地「三田綱町」
5位 理想の住まいを追求したドルフ・ブルーメンの美学
6位 広い空の下、華やかな都会で自分らしい暮らしを「下目黒」「目黒本町」「碑文谷」
7位 物件が建つ山の手の高級住宅街「市谷砂土原」の魅力とは?
8位 そこに住むことでポジティブな力が湧いてくる「南麻布」の暮らし
9位 物件が建つ「旧高輪南町」の魅力とは?
10位 ドルフ・ブルーメン、完成。歴史と文化を受け継ぐディテール

社員が無我夢中でスタートさせたBEARS MAGAZINE。
編集に携わってきた社員にインタビュー

BEARS MAGAZINEのプロジェクトチームには、実はメディア経験が初めてという社員も。手軽に読めるライトなメディアが主流になりつつある今、あえて「どっしりと読み応えのあるウェブメディア」を目指してスタートしたBEARS MAGAZINE。その裏側を社員3名にインタビューしました。

3人でよく雑談をしているソファ

 
社員プロフィール

Tさん 創刊から担当する統括マネージャー。編集会議では持ち前の人脈と幅広いアイデアでいつも他のメンバーを驚かせている。

Sさん 主にサイト分析やシステム面を担当するプロジェクトマネージャー。ザ・理系ながら、苦手だった国語を学生時代に克服した経験が今の編集業務に役立っている。

Mさん 柔らかい人柄で相手の心を開く編集担当。ライター、カメラマンと共にインタビューに臨み、記事を仕上げる。物腰とは裏腹の内に秘めたガッツで未経験ながら業界に飛び込み、編集として日々成長中。

編集会議を行っているミーティングスペース。煮詰まったら景色を眺めて現実逃避をする

 
――2年前、創刊当時の様子を教えてください。

T:初回は、「これでいいのかな?」という感じでしたね。伝えたい想いはあったのですが、どこにどう発信すればよいのかわからなかったし、より多くの方に見ていただくにはどうすればよいのか、正解がわからない中で、みんなで一生懸命知恵を絞りました。

S:私は創刊直後に入社したのですが、最初の頃は記事をアップするごとに「とりあえずスケジュール通りあげられた」と安堵していたのを覚えています。BEARS MAGAZINEだけを担当していたわけでもなかったので、毎週計画的にやっていくのは難しくて、軌道に乗せるまでに時間がかかりましたね。「とにかくがむしゃらに」という感じです。一度、「そもそもこのメディアで何が伝えたいのか、コンセプトのところから方向性を考えよう」ということになって、合宿もしたんです。

集中的なディスカッションはホワイトボードのある会議室で行っている

 
Tコンセプトについては、いろいろ検討しました。BEARSのお客様は富裕層と呼ばれる方が多いのですが、富裕層だからといって毎日特別な暮らしをしているわけではなく、皆さん自分の足で自分の街を歩くだろうし、なじみの店で店主に「こんにちは」と挨拶して食事をするでしょう? そういった日常があるはずなので、BEARS MAGAZINEはそこにフォーカスしたかった。一言で言うと「血の通ったメディア」にしたかったんです。

街への愛で溢れている「麻布十番」の記事

 
M:私は創刊後しばらくたってから担当になったので、創刊には関わっていないのですが、完成しているメディアではなく、「これから育んでいく」という経験ができることにとくかくワクワクしていました。初めの頃は上司や前任の担当者に編集業務を教えてもらいながら進めていたのですが、記事公開前は「なにか見落としがあるのでは…」と毎回緊張していました。無事公開された後は心からほっとしました。

はじめて担当した「三田綱町」の記事はランキングで第4位と大健闘

 
――読者からの反響はありましたか?

T最初のころはあまりなかったですね(笑)。創刊当時は毎週記事をアップすることができず、月1回くらいのペースだったのですが、読者数も伸びないし、どうしたらよいんだろう…と。少し風向きが変わってきたのは、第10回目、代表の宅間が石材を買い求めに行く「唯一無二の石材を求めて、いざ関が原へ」あたりからですね。お客様から、「物件をつくるのに、石まで見に行くんですか?」という驚きの声をいただきました。

代表の宅間が登場した、関ケ原にある石材店で大理石を探す記事。
この回をきっかけにBEARSに興味を持ってくださる方も多数いらっしゃった

 
S私もあの回には衝撃を受けました。ちょうど入社したばかりだったんですが、「この会社はキッチンカウンターで使う石のために、社長自らそんな遠くまで探しに行くのか…」と。選んだ石材はしばらく社内にあったので、私も実際に見たのですが、石の前で呆然としていたら、社長から「君はこの石から何もパワーを感じないのか!?」と怒られたんですよ(笑)。石のパワーと聞いて「スピリチュアル?」と思ったら、そうではなくて。イタリアの小さな島で、何万年も前の火山の熱によって生まれたという、その背景からパワーを感じるということだったんですね。そしてその石は、巨大な岩から切り出されたものなんですが、断面によって表情が変わるんです。そんなこだわりを知り、まさにこれはものづくりの真髄だなと思いました。

実際に選定した大理石。悠久の歴史を刻んできた、まるでアートのような大理石の一枚岩

 
Tそうなんです。私たちは物件を仕入れて、リノベーションをして販売しているわけですが、なかなかそのストーリーを知っていただく機会がありませんでした。だからこそ、BEARS MAGAZINEを通じて、私たちのものづくりを知っていただきたいなと。

M社長がよく、「日本では衣食住の『衣』と『食』にこだわる人はとても多いのに、『住』へのこだわりは、まだまだ少ない」と言っていますよね。BEARSとして、日々の暮らしの中で多くの時間を過ごす場所だからこそ、もっと「住まい」を大切にしてほしいという思いがあって。それをBEARS MAGAZINEで表現していきたいなと。私自身も、家のリフォームを通じて「心地よい家とは何だろう?」と個人的に考えていた時だったので、BEARSの価値観に共感しながら仕事を進めることができました。

心地よさのヒントを北欧の暮らしから紐解いた記事

 
――これまでの取材で印象深かったものは?

Mさん物件を訪ねる取材はどれも印象的で。BEARSが手がけた物件は、どれもこだわりぬかれた唯一無二の空間になっているので、完成した部屋を取材で見にいけることがとても楽しみでした。

BEARSがリノベーションを手掛けた物件

 
S私は、ヴィンテージの椅子や家具を扱うKAMADAさんの回ですね(「KAMADA」が語る究極のくつろぎ、自分だけの1点に出会える場所「KAMADA」)。KAMADAさんは、1脚数百万円もするようなヴィンテージチェアを取り扱っている会社です。椅子は北欧で開催されるオークションで仕入れるそうで、「そんな世界があるの!?」とビックリしました。

S:座るのも気が引けそうですよね(笑)。実際に生活にどうやって取り入れるんだろうと思って聞いてみると、「寝る前に10分だけ目を閉じて座ってください」と言われ、「なんだそれは!」と。私自身、家にソファーはありますけど、そんなこと考えたこともなかったので。あれ以来、ものづくりの世界や1点ものの世界に目覚めました。今ではすっかり、自分用の椅子がほしくなっています(笑)。

ヴィンテージ家具を専門に取り扱う「KAMADA」を取材した記事

 
――インタビューを通して見えてきた、「豊かな暮らしとは何か」への答え

Mもう一つ、インタビュー記事で印象的だったのは、「豊かな暮らしとは」という質問へのみなさんの答えですね。どの取材でも必ずお聞きする質問なのですが、皆さんが「大切な人と過ごすこと」や「リラックスできる時間」、「自然や季節を感じること」とおっしゃっていたのが強く印象に残っています。

建築家夫妻が自分たち家族のために設計した自邸を取材した記事

M:というのも、インタビューに協力してくださった皆さんは、社会的に成功されている方々なので、「豊かな暮らし」というと、経済的な面をフォーカスされるのかと予想していたんです。自然やくつろぎといった答えは意外でしたが、本質的に大切なことをしっかりと見ていらっしゃる方々ばかりなのだなと感じました。だからこそ、永く愛せるものを選んだり、暮らす環境、自分が居心地のよい空間を考え、実現されているように思います。

S:豊かさって漠然としていて、人によって違いますよね。それを伺うのはほんとうに面白いと思っていました。これまで聞いた中で、同じ答えは2つとしてありませんでしたし、すべての人が違う。自分では考えたこともないような答えが返ってくるので、私自身も視野が広がったように思います。

日常のささやかな安らぎや、共に過ごせる仲間との時間が豊かさと語るMさんを取材した記事

――最後に、これまで協力してくださった方々にメッセージを。

T:取材に応じてくださる方々はみなさん無償で協力してくださっているのですが、記事があがると喜んでくださって。それが毎回うれしいですね。たくさんの方が取材に協力してくださって、ほんとうに感謝しています。取材を通して、ベアーズの提供する不動産を進化させるという、良い循環が生まれればいいなと思っています。

S:インタビューに登場してくださる方々は、みなさん熱意がすごいんです。自分の仕事だったり、家だったり、街だったりを、すごく深く愛している。その熱意がこちらにまで浸透してくるんですね。そんな方にお話を伺えるのはありがたいです。取材を通じて、そういった想いをぜひ色々な人に知っていただきたいと心から思うようになりました。記事に共感してくださる方にお届けすることが、皆さんへの恩返しになるのではないかと思っています。

M取材中、お話を伺うことで、私自身も「豊かな暮らし」について考えることが増えました。仕事をしていると忙しく、瞬く間に時間が過ぎているという日々を過ごしてしまいますが、自分の人生について考えるようになりました。そういった意味で視野が広がったと思っています。貴重な機会をいただけたことに感謝しています。また、読者の方も、数あるメディアの中からBEARS MAGAZINEを読んでいただいて、感謝申し上げます。記事についてご感想やご要望がありましたら、ぜひBEARSまでお気軽にご連絡ください!


BEARS MAGAZINEはスタートから2年間、読者数が毎月増え続けています。これからも、たくさんの方に楽しんでいただければ幸いです。「こんな記事が読みたい」「こんなことを取り上げてほしい」などとリクエストがあれば、お寄せいただければ幸いです。これからも、皆さまのお力をお借りしながら、BEARS MAGAZINEをもっと成長させていきたいと意気込んでいます。これからも応援を、どうぞよろしくお願いいたします。

Text by Sayoko Murakushi
Edit by Ryoga Sato
         

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